松原:
東野さん、本日は対談に応じてくださってありがとうございます。
私は就活の書類、面接の指導をしていて印象がいかに大切なものか?は実感しています。
その中でも、証明写真のコツをプロの方に伺えればと思いました。
東野さん:
学生さんでは1月、2月にお越しいただく場合が多いです。
やはりエントリーシート(ES)〆切時期だからでしょうね。
コツはとにかく、良い表情の写真を選ぶことですが、これがご自分ではなかなか難しいと思います。
松原:
確かにそうですね。
証明写真機で撮影する方もいらっしゃいますが、誰も助言をしてくれません。
また、写真スタジオでも証明写真に強くないところも多いので、撮影だけして終わりという話も耳にします。
そうなると写真選びが自己判断になってしまいます。
ですが、自分でいいと思っていても企業の評価が違うというのはよくあります。
例えば、自分では「真面目に写っている」と思っても、企業からは「硬すぎて柔軟性がなさそう」、「少し暗い」などと思われることが多いようです。
書類、面接でも自分でよくできていると思っていても、指導側である私から見ると自分が伝えたいことばかりで相手が聞きたいことではないということも多いです。
写真も同じで自分1人で判断するのは難しいかもしれませんね。
では、どういう証明写真を選んでいくといいでしょうか?
企業側に良い印象を与えるならどんな証明写真を選ぶとよいのでしょうか。
東野さん:
まずは
日常でかしこまって撮影する機会は少ないと思います。
学生さんの場合、卒業写真、成人式の時くらいではないでしょうか。
証明写真なのであまり笑顔が出過ぎるのもよくありませんが、自然なリラックスした表情とビジネスらしい真面目な芯のある表情を出すことが大切です。
また、企業や職種ごとに求められる性格も違いますので、少し戦略的な要素も必要です。
ベンチャー系の若い会社なら元気の良さを出していく、金融系なら締まりのある知的な感じを出していくなどです。
企業ごとでもトレンドから好ましい表情つくりやポージングもありますが、業種や職業ごとに適した好印象の表情作りはとても大切だと思います。
松原:
そうですね。
金融やコンサルなどの法人営業では経営者とも関わる仕事なので知的さや落ち着きがある方がいいでしょう。
また、何よりも写真機で撮影することで企業側からは「お金をかけるところを分かっていない」と思われることもあります。
写真に限らず、企業は本当に隅々までよく見ています、スーツ、カバン、靴ももちろんです。
例えば、安いスーツを着た営業担当が金融商品を販売していても買いたくないと思います。
総合商社、金融、マスコミなど難易度が高い企業ほど目が厳しいです。
証明写真の場合、自分でできるところでは何を気をつけるといいでしょうか?
東野さん:
やはり清潔感、身だしなみの部分だと思います。
撮影の時に限らないと思いますが、以下がチェック事項です。
- 前髪でおでこが隠れすぎていないか?
- 髪の毛が耳に覆いかぶさってしまっていないか?
- ネクタイは曲がっていないか?、スーツやシャツはシワ等がないか?
- ヒゲの剃り残しが目立っていないか?
- メイクがカジュアルになっていないか?(特にアイメイク)
弊店ではまずこの点を確認してから撮影に入ります。
撮影を開始したら姿勢の矯正、口角を少し上げる、目も程よい開き具合にするなどの印象・表情作りも行います。
撮影後はプランによって、肌をきれいに見せるなどの修正を若干加えていくこともします。
プリクラほどではありませんが(笑)
松原:
これらのご指摘は面接に臨む上でも大切ですね。
実は、証明写真はESや履歴書と同じくどの選考でも面接官の手元にあります。
面接は内容以上に印象で決まるもので、証明写真も例外ではありません。
最終選考だと全員が採用したいと思う学生ばかりで、結局面接後に会議で書類や証明写真をしっかりと見直していきます。
面接での回答の内容と違い、証明写真は明確に残るところがポイントです。
また、ESや履歴書よりも証明写真は比較的プロの助言が受けやすく改善しやすい部分です。
東野さん:
証明写真の仕上がり満足度が高いことが面接で自信につながるのも大きいのではないでしょうか。
どこか1つでも自信を持つことで面接で少しでもリラックスして臨めるかと思います。
ESや面接だとなかなか内容を練ったりするのは時間も要するでしょうが、証明写真はちょっとしたコツで綺麗に仕上がります。
松原:
少しでもできるところからやっていくというのは大切ですね。
東野さん、本日はありがとうございます。